トーキョーのスタートアップを
ともに盛り上げる若い力

真野 智道、豊田 浩之、若手社員7名

きらぼし銀行 SS(Start-up Studio)部
きらぼし銀行でスタートアップ支援の中心を担うのが、2023年に立ち上がった「きらぼし銀行SS(Start-up Studio)部」だ(旧創業支援室)。これまでグループ全体で培ってきた事業支援や融資のノウハウを活かすだけでなく、若手メンバーを増やし、フレッシュな価値観とエネルギーで東京のスタートアップを盛り上げている。
創業支援の最前線でアクセラレータープログラム等に取り組む2名のメンターと、行内公募によって新たにSS部にジョインした7名の若手メンバーに、それぞれ意気込みを聞いた。
トーキョーにつくす人:スタートアップ支援 | 若手社員
PART 1
固定概念にとらわれない、質の高いスタートアップ支援を

メンター:真野 智道 豊田 浩之

トーキョーにつくす人:スタートアップ支援 | 若手社員-02

――スタートアップの創業支援をするうえで、きらぼし銀行が特に重視していることとは

真野:
「何ができるかを考え、行動する」こと。これは創業支援に限らず“きらぼしびと”としての大前提です。そのうえで殊にスタートアップ支援に関して言えば、スピード感への対応が不可欠になります。

豊田:
スタートアップは、事業の展開スピードが一般的な中小企業とは全く違います。半年で事業の方向性をピボットすることも珍しくなく、技術のブラッシュアップもスピーディー。そこに追いつくための行動力やパッション、アクションは大事にしています。

真野:
もちろんスピードだけでなく、アクションやサポートの質をどう高めるかも常に考えています。起業家の方は融資や収益化だけでなく、例えば商標や特許関連などファイナンス以外で困っている場合も多いので、攻めと守りの両面から総合的に背中を押していける存在でありたいですね。

――SS部の12名中、7名が若手メンバー。どんな育成を行っているのか

真野:
何事もですが、自分が体験していないことは話したりアドバイスしたりできません。スタートアップが市場に受け入れられるまでにどんなプロセスや課題があり、起業家のモチベーションがどう変化するのか、それを追体験する研修を実施し、現場感覚を植え付けることを徹底しています。

豊田:
加えて、融資や資金調達についての勉強会を開き、ファイナンス知識をしっかりと固めています。支援の現場にもどんどん出ていき、若手それぞれが知識やネットワークを広げているところです。

トーキョーにつくす人:スタートアップ支援 | 若手社員-03

――支援する立場として、どんなマインドを大切にしていきたいか

豊田:
固定概念に縛られないことです。今までにないサービスや商品を提供していくスタートアップの世界では、従来の物差しが通用しないことばかり。その点では、若い世代は先入観や固定概念にとらわれないまっさらな視点で起業家と話せますから、ピュアな視点のコミュニケーションを若手メンバーには大切にしてほしいと思います。

真野:
そして何より、楽しんでいきたいですね。スタートアップを見て「楽しそうだな」と他人事に捉えるのではなく、自分もその当事者としてプロジェクトに没入する。私は以前、原宿支店で法人担当をしていましたが、場所柄スタートアップや若い起業家に会う機会が多くありました。その熱意に刺激され、私も社内公募を活用して関連会社である「きらぼしテック」へ出向することに。決済アプリ開発プロジェクトに参加したほか、同時にきらぼしFGの事業戦略部を兼務して本社に「KicSpace表参道」というコーワーキングスペースも立ち上げました。「自分だったら何ができるか、どうするか」を楽しみながら考え、実際に行動に移し、起業家の皆さまと一緒に成長を目指していけたらと思っています。

PART 2
厳しさもやりがいも共有し、ユニコーン企業創出を目指す

TeamA(海外スタートアップ支援):中間 瑞希 山本 浩史 渡邊 有莉子
TeamB(国内スタートアップ支援):平井 葉子 大野 萌依
TeamC(アクセラレータープログラム等イベント企画・運営):藤林 奈央 豊田 香音

トーキョーにつくす人:スタートアップ支援 | 若手社員-04

――若手から見て、東京のスタートアップにどんな印象を持っているか

中間:
SS部に来て東京のスタートアップを支援するようになり、想像以上に海外展開を視野に入れている起業家の方が多いなと実感しています。自分の語学力や情報量の足りなさに改めて気づかされていますが、東京のスタートアップを海外へ送り出すだけでなく海外のスタートアップも誘致して、双方向に盛り上げていきたいです。

渡邊:
これまでスタートアップに対しては、きらきらとした世界で若い人がどんどん世界に進出していくイメージを持っていました。でもやはり、現実は想像以上に大変なもの。その厳しさを目の当たりにするとともに、私たちがグループ全体で支援できることの幅広さもわかってきました。また「支援=助ける」ではなく、同じ目線やマインドを持つことが重要だとも痛感しています。

――スタートアップの支援に活かしていきたい、自分の強みとは

平井:
私はこれまで水泳とライフセービングに死ぬ気で取り組んできました。人生をかけて何かに打ち込む覚悟や苦しみは、きっとスタートアップの方も同じはず。この経験を支援に活かしていけたらと思っています。ただ、スタートアップの世界がスポーツの世界と異なるのは、勝ち負けではなく「みんなで大きくしていくもの」であること。これから自分のネットワークや知識をどんどん広げ、東京から世界へと進出するスタートアップを一緒になって盛り上げていきたいです。

トーキョーにつくす人:スタートアップ支援 | 若手社員-05

――“きらぼしびと”として、どんな支援を目指しているか

藤林:
当行では「TOKYOに、つくそう。」をブランドスローガンに掲げていますが、「つくす」とはどういうことかを自分なりに考えたとき「無償の愛」という言葉にすとんと腑落ちしました。自分たちへの見返りのために行動するのではなく、起業家の方々や社会のみなさんが何を求めているのかを第一に考え、それに応える支援をしていくこと。それが私たちの役目だと思いますし、きらぼしの成長や東京の活性化にもつながっていくのだと考えています。

豊田(香):
スタートアップに取り組む人たちの周りは、新しいことに挑戦する楽しさや熱意が溢れています。世の中には「仕事を辞めたい、行きたくない」と思われている方もたくさんいらっしゃると思いますが、スタートアップから熱意の輪がどんどん広がれば、きっと仕事をすることが楽しい世の中になります。まずは東京から、それを実現していけたらと思います。

トーキョーにつくす人:スタートアップ支援 | 若手社員-06

――世界の中で、東京のスタートアップをどんな存在にしていきたいか

山本:
私は大学で中国のAI施策を研究し、深圳を中心にユニコーン企業がどんどん羽ばたくのを目の当たりにしました。東京をそんなユニコーン輩出都市へと生まれ変わらせたいというのが私の願いです。そのためにも、グループ内の連携だけでなくさまざまな関係機関を巻き込み、トータルでの支援を実現させていきたい。今の日本はアジア諸国に追い抜かれそうな状況ですが、東京のスタートアップが盛り上がることで、日本はまだまだ変われると信じています。

大野:
私もスタートアップの方々と実際に関わる中で「世界に誇れる東京、世界に誇れるきらぼし」を目指していきたいと強く思うようになりました。今はまだスタートアップ支援以前に社会人として学ぶことばかりですが、必要な知識と新しい視点を両方吸収して支援につなげられるよう、自分から積極的に行動していきたいと思っています。